Riachuelo

Riachuelo は、優れたオンラインショッピング体験の提供に尽力している企業です。イノベーションと利便性に対する顧客の要求に応えるために、金融業界に参入してサービスを拡大しました。新しいデジタル決済アプリケーションを創り出すために、Akamai の協力のもと、強力なファイアウォール保護と卓越したパフォーマンスを実現しました。

ブラジル最大級のファッション小売企業である Riachuelo は、デジタルプラットフォーム（Web サイト、e コマースサイト、アプリなど）上でのショッピング体験の改善に取り組んでいます。市場ニーズや消費者行動の変化に常に注意を払っており、顧客サービスを改善するためにデジタル決済機能を導入しました。これまで 12 年間にわたってクレジットカードサービスを提供しており、3,000 万人以上の顧客のデータベースを構築しています。

Riachuelo のサイバーセキュリティ責任者、Rodrigo Godoi 氏はデジタルセキュリティの重要性を理解しており、次のように述べます。「デジタルサービスを提供する際には、品質、そして何よりもセキュリティが極めて重要です。小売と金融を組み合わせてデジタル・バンキング・サービスを提供するとなれば、なおさら重要となります。当社のセキュリティ戦略は、データを保護してお客様の信頼を確保し、単一のプラットフォームでより優れたショッピング体験を提供することを基盤としています」

銀行業界という高リスク環境でサイバーセキュリティに従事してきた Godoi 氏は、同社に貴重な視点をもたらしています。金融サービス業界は他の業界よりも、サイバー脅威やサイバー攻撃の標的にされる可能性が高いためです。また同氏は、小売企業が直面する独自の状況も理解しています。

「一口にサイバーセキュリティと言っても、銀行と小売企業とでは大きく異なります。それでも、従業員データや顧客データを速やかに保護し、強力なファイアウォール防御と堅牢な保護をあらゆるレベルで導入する必要がある点は同じです」と述べています。

ネットワークを麻痺させるおそれのある分散型サービス妨害（DDoS）攻撃が、Godoi 氏にとって大きな懸念事項でした。Godoi 氏は次のように言います。「この攻撃を受けると、数百万ドルの損害が銀行に発生し、消費者の信頼性が損なわれるおそれがあります。金融業界で定評のある信頼性と高い評判を誇る Akamai のソリューションなら、インターネットに接続する当社システムのファイアウォール保護として最適だと確信しました」

Riachuelo はすでに、Akamai の Dynamic Site Delivery と Ion を使用して、Web サイト、e コマースサイト、およびその他のアプリケーションのパフォーマンスを最適化し、顧客がショッピング体験に期待するスピードと応答性を実現していました。

Akamai のソリューションにより、Web とモバイルのパフォーマンスを 40% 向上し、トラフィックコストを大幅に削減できました。その結果、同社のネットワークとプラットフォームを繰り返し利用するユーザーが増えました。さらに、Akamai Image & Video Managerを導入して、画像サイズの縮小、品質の向上、アプリケーション配信の高速化を実現し、顧客が製品ページをスクロールする際の読み込み時間を短縮しました。

導入するソリューションを選択する際、Godoi 氏は App & API Protector をテストし、同社のデジタルアプリケーションに対するファイアウォール保護を強化できるかどうかを確認しました。

Godoi 氏は次のように言います。「両社のパートナーシップに基づいて、Akamai に Kona Site Defender の概念実証（PoC）を依頼しました。Akamai を信頼していたため、1 年で最も買い物の多いブラックフライデーがある月から開始することにしました。この PoC をクリスマスまで継続しました。常に私たちを支えてくれ、成功に導いてくれた Akamai チームには大変感謝しています」

Kona Site Defender と Ion により、Godoi 氏は、パフォーマンス、セキュリティ、脅威などの主要指標を可視化し、その投資価値を実証することができました。「Akamai ソリューションにより、1 か月当たり平均 3 時間のダウンタイムを削減し、収益の損失を防ぐことができました」と同氏は述べています。

PoC の成功を受けて、Godoi 氏は Kona Site Defender と Ion に加え、Bot Manager Premier および Edge DNSも導入することにしました。

Riachuelo が Akamai のソリューションを新たに導入した後（また、新型コロナウィルス感染症の大流行前）、e コマースのトラフィックは 4 倍に増加し、1 日当たり最大 25,000 件の注文を受けるようになりました。しかし、クラウドでの小売／金融業務の最適化により、注文件数の大幅な増加にも対応できました。同時に、プロセスの効率性とコスト効率が向上し、必要な物理リソースとインフラリソースが減少して、リモートでの柔軟性が向上しました。

これらのプロセスのセキュリティをより大きな規模でテストすることが最大の課題でした。コロナ禍に伴い、デジタルトランザクションが大幅に増加しました。そして、それを悪用しようとするサイバー攻撃の数も急増しました。Riachuelo は、先手を打って従業員と顧客を保護するための対策を進めました。特に、普段はオンラインで購入しない顧客（店舗での購入が普通で、疑わしいふるまいに気付くのが困難な顧客）を保護することに重点を置きました。

Godoi 氏は次のように述べています。「1 か月で、当社のクレジットカードサイトに対する DDoS 攻撃が 10 倍に増加しました。さらに、オンラインショッピングに慣れていないお客様を標的としたフィッシング攻撃や支払い詐欺攻撃も発生しました。Akamai のおかげで、すべての脅威を検知して緩和できたため、心配はありませんでした」

実際、Kona Site Defender と Edge DNS により、すべての DDoS 攻撃をブロックし、SQL インジェクションやクロスサイトスクリプティングも防御できました。さらに、SIEM Integration（セキュリティ情報およびイベント管理）を通じて各脅威を可視化して、Bot Manager Premier によって支払い詐欺から顧客を保護し、偽の支払いサイトに誘導して個人情報を収集しようとする悪性ボットを特定しました。

Riachuelo は、被害が発生する前にこれらの攻撃を阻止することで、顧客のデータと情報を保護し、機密性を高め、金融市場に安全かつ強力に参入するために 同社が行ってきた準備が正しかったことを実証することができます。

330 以上の店舗、2 つの工場、3 つの流通センターを有する Riachuelo は、デジタルビジネスの一環として銀行サービスを拡張し、新しい顧客や市場に進出して顧客のニーズを満たすことに注力しています。また、数百万人のクレジットカード顧客の情報が登録されているデータベースをデジタル銀行に移行し、ディスカウントやプロモーションを利用してクロスセルを促進する計画です。これは、同社にとっても、同社の顧客にとっても好材料となります。信頼できるブランド 1 社から、価値のある商品とサービスを入手できるようになるためです。

Riachuelo は今後も、さまざまな形式とツールを駆使してイノベーションを続け、顧客により良いショッピング体験を提供していきます。すべての業務の基盤となる単一のプラットフォームを導入して、オムニチャネルコンセプトを強化することで、金融サービスと小売を組み合わせるというトレンドに対応しています。

「Akamai ソリューションにより、ブランドを保護して、より優れた顧客体験を提供できるため、ピークシーズンや新しいビジネスチャンスに、年間を通じていつでも対応できます」と Godoi 氏は述べています。パフォーマンスとセキュリティのための単一ソリューションにより、Riachuelo は進化を続け、ブラジル全域の顧客にファッションを手頃な価格で提供できます。