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Enterprise Application Access は、VPN に代わるスケーラブルなソリューションとして、セキュリティ対策の強化だけでなく、アプリケーションに対するパフォーマンスベースのセキュアアクセスの向上にも効果があります。
Sumit Malhotra 氏, CIO, Times Internet
Times Internet は、インド最大のデジタル製品企業であり、1 日当たり 1 億 2,000 万人以上、月間で 5 億 5,000 万人以上のユーザーが利用しています。同社は、Bennett Coleman and Company Limited(The Times Group)のデジタル部門です。Times Internet は、現在、ニュースとエンターテインメント関連の 38 以上のデジタル製品のほか、不動産、資産管理、教育、求人、レストラン予約など、トランザクション主導のマーケットプレイスを所有・運営しています。TOI、ET、Gaana、MXPlayer などの製品の多くは、それぞれのカテゴリーの主要ブランドです。
Times Internet では、他の多くの組織と同様に、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックの中で、エンタープライズアプリケーションへのリモートアクセスの必要性が高まっています。Times Internet の CIO、Sumit Malhotra 氏は、「単に CMS からパブリッシングプラットフォームへのアクセスを可能にするというだけではありません。ビジネスの中断を避けるためにも、これらの機能やその他のツールを、場所に関係なく、すべての従業員、パートナー、サードパーティの所有者に安全に提供する必要があります」と述べています。同社は、Akamai Enterprise Application Access を利用することで、まさにそれを実現することができました。
コロナ下の世界でアプリケーション需要を満たす
Times Internet のネットワークでは、数年前まで、従業員、パートナー、ベンダーは、明確に定義されたネットワーク境界の一部としての VPN を介して約 3,000 のアプリケーションにアクセスできていました。ところが、SaaS やクラウドプラットフォームの導入が増え、ネットワークとエンドポイントの間の境界線はすでに曖昧になり始めていました。Times Internet では、VPN ベースのソリューションに加えて、新しいアプリケーションのオンボーディング用に多数のツールを採用する必要がありました。
Bring Your Own Everything(BYOE)の採用を機に、同社はアプリケーションアクセスの提供方法についても見直すことになりました。「VPN は、BYOE の対象となるサードパーティの業務委託先やパートナーには、機能的に不十分です」と Malhotra 氏は述べています。
Times Internet は、はるかに多くのエンドユーザーにリモートアクセスを提供する必要があるため、VPN では対応できないという問題を抱えていました。「当社の従業員は、COVID 以前、アプリケーションへのリモートアクセスにパフォーマンスの問題が若干あることを許容していましたが、今はリモートアクセスを仕事でかなり利用しているため、デバイスやネットワーク全体で一貫したユーザー体験を要求するようになりました」と Malhotra 氏は続けます。
Malhotra 氏は、ゼロトラスト・モデルの導入で問題を解決できると考えました。「このモデルでは、アプリケーションアクセスをネットワーク境界やデバイスの物理的境界にバインドするのではなく、ユーザーとデバイスの属性に応じたアプリケーションアクセスを提供できます。このアプローチにより、VPN 関連の課題が解消されることはわかっていました」と述べています。
ゼロトラスト・モデルへの移行
Malhotra 氏が事業継続性のニーズに対応するために、Akamai を頼りにしたのは自然の成り行きでした。「Akamai は、これまで 10 年以上にわたり、当社の信頼できるパートナーとして、パフォーマンス、配信、セキュリティなど、さまざまなニーズへの対応をサポートしてくれています。Akamai の多くのサービスを利用することで、お客様にすばらしい体験を提供することができます」と Malhotra 氏は述べています。
同氏は、Akamai Enterprise Application Access ソリューションのことを知ってから、それが自社に必要なソリューションであると理解しました。また、Enterprise Application Access では、データパスの保護、アイデンティティ管理、アプリケーションセキュリティ、可視化、制御のすべての機能が 1 つのソリューションに統合されているという点も気に入りました。さらに、認証と認可のデュアルタスクを実行できることにも満足しました。「Enterprise Application Access は、これらの機能を効果的に組み合わせて、ファイアウォールへの安全な接続を実現し、VPN よりもはるかに安全なアクセスを提供できます」と Malhotra 氏は述べています。
Malhotra 氏と彼のチームは、Enterprise Application Access を導入後すぐに、その価値を実感しました。「アプリケーションに変更を加えることなく、かなり複雑な内部アプリケーションを数分でオンボーディングすることができました。この方法は、さまざまなチームで多数のツールや適切な設定を使用しなければならなかった以前のアプローチよりも、はるかに簡単です」と Malhotra 氏は続けます。
Enterprise Application Access の導入後半年で、Times Internet は 1,000 人以上のユーザーが使用する約 100 のアプリケーションをオンボーディングしました。
事業継続性を容易に実現
Times Internet は、Enterprise Application Access を使用することで、アプリケーションのオンボーディングが簡単にできただけでなく、セキュリティ対策の強化を図ることもできました。「このソリューションは、VPN を使用していたときのように、ネットワーク全体にアクセスを許可するのではなく、すべてのインバウンドポートを閉じて、許可されたアプリケーションのみへのアクセスを提供することで、アプリケーションレベルのきめ細かい制御が可能です」と Malhotra 氏は述べています。
Enterprise Application Access は、クライアントレスで、ルートの最適化が組み込まれているため、Times Internet ではヘルプデスクへの問い合わせ件数が約 90% 削減されました。「IT チームの無駄をなくし、効率化を図ることができるだけでなく、在宅勤務のユーザーも中断することなく安全に作業できます」と Malhotra 氏は続けます。
Times Internet では、それまで従業員全員を対象にしたテレワークを計画したことはありませんでしたが、Enterprise Application Access の導入でシームレスな移行ができました。Malhotra 氏の説明にもあるように、企業の多くは、テレワークの要求に応えるために、VPN ゲートウェイやファイアウォールなどのハードウェアに加え、その他のソリューションを早急にプロビジョニングしようとしました。Times Internet では、Enterprise Application Access を導入したため、キャパシティ計画や新たなインフラの展開を行う必要がありませんでした。それどころか、テレワーカー、パートナー、ベンダーはアプリケーションに簡単にアクセスできるようになり、ユーザー体験に影響を与えることなく即座にスケールアップすることもできました。
「Enterprise Application Access のおかげで、このような困難な時期にあっても羽ばたくことができました。Times Internet はこの取り組みを続け、このソリューションをすべての企業アプリケーションの単一のアクセスポイントにしていく予定です」と Malhotra 氏は締めくくります。
Times Internet について
Times Internet は、インド最大のデジタル製品企業です。Times Internet は、インターネット主導の各種製品、サービス、テクノロジーを所有、運用し、これらに投資しています。同社は、インド最大の複合企業体、The Times Group のデジタル部門です。Times Internet は、現在、ニュース、スポーツ、音楽、動画、ゲーム関連の 38 以上のデジタル製品のほか、不動産、資産管理、教育、求人、レストラン予約など、トランザクション主導のマーケットプレイスを所有・運営しています。同社のサイト訪問者は、月間 5 億 5,000 万人を超え、製品とサービス全体に対する閲覧時間は合計で 1,300 億分を超えています。