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DNS とは

ドメイン・ネーム・システム(DNS)とは

では、インターネットでどのように名前が付けられるかという重要な問題について考えてみましょう。ご存知のように、インターネット上では、メッセージは IP アドレスと呼ばれる番号でアドレス指定されたパケットで伝送されます。では、これらの IP アドレスはどのようにして決定されるのでしょうか。

通信相手の各サーバーの IP アドレスを人間の頭で記憶するのは不可能です。www.apple.com ではなく 17.253.207.54 と覚えることはなかなかできません。そのため、ホストには、www.apple.com のような覚えやすい名前が付けられます。これらの名前はホスト名と呼ばれます。ホスト名を IP アドレスに変換する方法が必要です。

そこで利用されるのが、ドメイン・ネーム・システム、略して DNS と呼ばれる仕組みです。DNS はホスト名を IP アドレスに変換します。多くの場合、DNS は電話帳と同じように考えられますが、名前を電話番号ではなく IP アドレスに変換します。たとえば、www.apple.com が 17.253.207.54 に変換されます。また、ホスト名はドメイン内に存在することに注意してください。たとえば、www.apple.com は apple.com ドメインにあります。

DNS システムは、キャッシュ DNS と権威 DNS の 2 つの部分に分かれています。キャッシュ DNS はユーザー側のシステム、権威 DNS はドメイン所有者側のシステムと言えます。これら 2 つについて、それぞれ詳しく説明します。

まず、キャッシュ DNS の概要と、それがどのように設定されるかを説明します。お使いのコンピューターのオペレーティングシステムは、1 台以上のキャッシュ DNS サーバーを使用するように設定されます。これらのサーバーは通常、ISP または企業の IT 部門によって提供されます。たとえば、私のコンピューターの設定パネルを開くと、IP アドレス 75.75.75.75 と 75.75.76.76 の 2 台のキャッシュ DNS サーバーを使用するように設定されていることがわかります。これらのサーバーは、私の ISP によって実行されます。この場合は Comcast です。

これらのキャッシュ DNS サーバーはいずれも、コンピューター上で実行されるすべてのアプリケーションに対して DNS ルックアップを提供できます。たとえば、コンピューター上の任意のアプリケーションから、これらのいずれかのキャッシュ DNS サーバーに対して www.apple.com についてのクエリーを送信すると、IP アドレス 17.253.207.54 が返されます。

では、キャッシュ DNS サーバーはどのようにアドレスを知ることができるのでしょうか。実のところ、キャッシュ DNS サーバーだけではすべてのホスト名のルックアップに対する答えを返すことができません。そこで必要となるのが権威 DNS です。

ここでは、権威 DNS とその設定方法を見ていきましょう。まずはドメインから始める必要があります。apple.com などのドメインは、レジストラーと呼ばれる組織から購入する必要があります。さまざまなレジストラーがありますが、耳にしたことがある、または取引をしたことがあるレジストラーも多いでしょう。たとえば、Network Solutions や GoDaddy などです。レジストラーからドメインを購入したら、いくつかの権威 DNS サーバーをセットアップし、これらのサーバーのリストをレジストラーに提供する必要があります。この例では、Apple は apple.com ドメイン用に 4 台の権威 DNS サーバーを用意しています。

これらの権威 DNS サーバーを設定するためには、ゾーンファイルを作成してアップロードする必要があります。基本的に、ゾーンファイルには、ドメイン内のホスト名のすべての変換が一覧表示されます。この例では、apple.com ドメインのゾーンファイルに、ホスト名 www.apple.com、mail.apple.com、vpn.apple.com、およびその他の必要なものの変換が含まれています。

apple.com ドメインの権威 DNS サーバーで変換できる必要があるのは、そのドメイン内のホスト名のみである点に注意してください。ドメインの任意の権威 DNS サーバーでこの変換を行うことができます。この例では、apple.com に用意された 4 台の権威 DNS サーバーのいずれでも、www.apple.com を IP アドレス 17.253.207.54 に変換できます。ここで重要な点は、apple.com の権威 DNS サーバーが変換できる必要があるのは、apple.com ドメイン内のホスト名のみであることです。たとえば、google.com ドメイン内のホスト名を変換する必要はありません。この処理は、google.com ドメインの権威 DNS サーバーが実行します。この責任の分離により、DNS の拡張が可能になります。

では、キャッシュ DNS サーバーと権威 DNS サーバーがどのように連携するか見てみましょう。先ほどコンピューターのオペレーティングシステムにキャッシュ DNS サーバーが設定されている様子をお見せしました。コンピューター上のアプリケーションが www.apple.com をルックアップする場合、まずこれらのキャッシュ DNS サーバーのいずれかに対してクエリーが送信されます。クエリーを受信したキャッシュ DNS サーバーは、あらかじめその答えを把握していないため、先ほど説明した、apple.com ドメインに設定されているいずれかの権威 DNS サーバーにクエリーを送信します。

権威 DNS サーバーは、ゾーンファイル内でクエリーに対する答えを探すことができます。その後、見つけた答えをキャッシュ DNS サーバーに送り返します。最後に、キャッシュ DNS サーバーがコンピューターに答えを返します。キャッシュ DNS サーバーは、このクエリーに対する答えを一定期間記憶します。記憶する期間は設定できます。次回このホスト名に対するクエリーを受信すると、権威 DNS サーバーに問い合わせずにこの記憶した答えが返されます。

さて、キャッシュ DNS サーバーは、対象となるドメイン、この例では apple.com の権威 DNS サーバーをどのように見つけたのでしょうか。その答えは階層構造にあります。レジストラーによって階層構造が作り上げられています。先ほどレジストラーについて触れたのを覚えていますか?このプレゼンテーションでは、階層の仕組みについては説明しません。

DNS は、インターネットの重要かつ基本的なコンポーネントです。DNS が動作しなければ、インターネットを利用できません。

ドメイン・ネーム・システム(DNS)は、インターネットを構成する重要な要素です。DNS は、よく電話帳にたとえられます。DNS は、www.apple.com などの人間が読めるドメイン名を取得し、マシンが読み取れる数値の IP アドレスにマッピングします。システムは、IP パケットを転送するための IP アドレスの使用をサポートしています。

DNS の発明前の状況

ドメイン・ネーム・システム(DNS)が発明される前は、コンピューターのホスト名とアドレスを関連付けるプロセスは手動で行われていました。このため、 スタンフォード研究所(SRI)が管理する HOSTS.TXT ファイルにホスト名とアドレスを追加するよう電話で依頼する必要がありました。その後、 Elizabeth Feinler 氏が開発した ARPANET ディレクトリにこの情報がマッピングされていました。1983 年には Paul Mockapetris 氏により、この HOSTS.TXT を使用した時間のかかるサービスの代わりとして、分散型の動的命名システムである DNS が発明されました。これにより、増大するネットワークのニーズへの対応に必要なスケーラビリティを実現できるようになりました。 DNS レコードフレームワークを使用すると、覚えやすいドメイン名を IP アドレスにマッピングできます。1986 年、DNS は、Internet Engineering Task Force(IETF)によりインターネット規格として標準化されました。

現在、DNS はインターネットのインフラを構成する重要な要素となっています。

DNS の仕組み

DNS サービスは、ホスト名を IP アドレスに変換します。DNS システムがホスト名を IP アドレスに変換する仕組みは電話帳に例えられますが、DNS では、名前が電話番号に関連付けられるのではなく、ドメイン名が IP アドレスに変換されます。たとえば、www.apple.com が 17.253.207.54 に変換されます。DNS は、連携して動作する以下の 2 種類の DNS ネームサーバーに分けられます。

  • キャッシュ DNS サーバー
  • 権威 DNS サーバー

キャッシュ DNS サーバーとは

キャッシュ DNS はユーザー側のシステムで、すべての DNS クエリーに関与します。コンピューターのオペレーティングシステムは、1 台以上のキャッシュ DNS サーバーを使用するように設定されます。多くの場合、これらのキャッシュ DNS サーバーは、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)または企業の IT 部門によって提供されます。ブラウザーに apple.com などのドメイン名を入力した場合、キャッシュ DNS サーバーはそのドメインの IP アドレスの情報自体は持っていませんが、どこでその情報を検索すればよいかを把握しています。IP アドレスを検索するため、キャッシュ DNS サーバーは権威 DNS サーバーに接続します。

権威 DNS サーバーとは

権威ネームサーバーは、ドメイン所有者側のシステムです。apple.com などのドメインは、レジストラーと呼ばれる組織から購入します。レジストラーの例として、GoDaddy などの有名なインターネットブランドがあります。ドメイン名を購入した企業は権威 DNS サーバーをセットアップし、それらのサーバーのリストをレジストラーに提供する必要があります。企業は、複数の権威 DNS サーバーをセットアップできます。

権威 DNS サーバーの設定では、DNS ゾーンファイルを作成して、レジストラーにアップロードする必要があります。このゾーンファイルには、ドメイン内のホスト名のすべての変換が一覧表示されます。apple.com の例では、ゾーンファイルに www.apple.com、mail.apple.com、vpn.apple.com などのホスト名の変換情報が含まれています。

会社ドメインの権威 DNS サーバーは、そのドメイン内のホスト名を変換するだけで済みます。たとえば、apple.com に 4 台の権威 DNS サーバーがある場合、いずれの権威サーバーでも、キャッシュ DNS サーバーから apple.com について受信した要求を、該当する IP アドレス 17.253.207.54 に変換できます。

IP アドレスがゾーンファイル内に見つかると、権威 DNS サーバーがこの情報をキャッシュ DNS サーバーに返送し、キャッシュ DNS サーバーが Web ブラウザーに返します。答えを受け取った Web ブラウザーは、この情報を使用して Web ページを表示します。

キャッシュ DNS サーバーが持つ重要な機能は、コンピューターの DNS キャッシュに一定期間 IP アドレスのデータを保持できることです。つまり、次に apple.com にアクセスするときは、キャッシュ DNS サーバーから権威サーバーに apple.com についてのクエリーを送信することなく、Apple の Web ページを表示できます。

DNS は必要か

はい、DNS はインターネットの基本的な部分です。DNS がなければ、インターネットは使用できなくなります。たとえば、キャッシュ DNS サーバーに障害が発生した場合、ブラウザーのアドレスバーに手動で IP アドレスを入力しないと Web サイトに接続できなくなります。

DNS セキュリティの問題

一部の サイバー攻撃 は DNS システムを標的とします。たとえば、

  • DNS ハイジャック では、ドメインの DNS ルックアップがハッカー自身のサーバーを指すように、IP アドレスが別のアドレスに変更されます。エンドユーザーは悪意のある Web サイトにリダイレクトされます。
  • DNS 増幅 は、分散型サービス妨害(DDoS)攻撃の一種です。 DNS 増幅攻撃は、公開されている DNS サーバーを悪用し、大量の DNS 応答トラフィックを発生させます。 
  • DNS フラッディング攻撃 はサーバー側のアセットを標的とし、大量の UDP 要求を送信する DDoS 攻撃の一種です。DNS 要求パケットは非常に高いパケットレートで送信されるため、送信元 IP アドレスの大規模攻撃となります。
  • DNS キャッシュポイズニング は、キャッシュ DNS サーバーのキャッシュを支配下に置くことを目的に、ハッカーが DNS キャッシュを破損させる攻撃です。

Akamai Edge DNS はスケーラブルなグローバル DNS サービスです。セキュリティ、DDoS 事象への耐障害性、高い DNS 応答性を提供します。

よくある質問(FAQ)

ドメイン・ネーム・システム(DNS)は、インターネットを構成する重要な要素です。DNS は、よく電話帳にたとえられます。DNS は、www.apple.com などの人間が読めるドメイン名を取得し、マシンが読み取れる数値の IP アドレスにマッピングします。システムは、IP パケットを転送するための IP アドレスの使用をサポートしています。

ドメインの権威 DNS サーバーでは、そのドメインのホスト名のみが変換されます。ドメインの任意の権威 DNS サーバーでこの変換を行うことができます。したがって、DNS サーバーはドメイン固有であるため、他のドメインのホスト名は変換されません。この責任の分離により、DNS の拡張が可能になります。

完全修飾ドメイン名(FQDN)は、ページ、ホスト、サーバー、またはその他のオンラインリソースを識別する完全なドメイン名です。FQDN は、DNS 階層ツリー内の正確な場所を指定するドメイン名でもあります。

DNS 階層またはドメイン名空間では、ツリーの最上部にルートドメインと呼ばれる単一のドメインがあります。その下位の DNS 階層は、第 2 レベルドメイン、サブドメイン、ホストに分かれています。その結果、DNS 階層には 5 つのレベルが存在します。

  1. ルートレベルのドメイン(ルートネームサーバー)
  2. トップレベルドメイン(TLD ネームサーバー)
  3. 第 2 レベルドメイン(SLD)
  4. サブドメイン
  5. ホスト

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