クラウドコンピューティングが必要ですか? 今すぐ始める

Dark background with blue code overlay
ブログ
RSS

エッジコンピューティング

Gregory Griffiths

執筆者

Gregory Griffiths

October 11, 2020

Gregory Griffiths

執筆者

Gregory Griffiths

エッジコンピューティングが新たな段階に到達

企業は現在、開発者カルチャーへの移行を経験しています。これはすなわち、開発者がデジタル体験を直接作成しコントロールする能力を前提に築かれる文化です。お客様の間で進行しているこのような文化の変化を追い風に、Akamai はエッジ・コンピューティング・ソリューションを提供しており、2020 年 10 月にエッジコンピューティング機能を更新することとなりました。

エッジでロジックを展開するということは、データや知見がそれらを扱う人の近くにあり、それらを使用してすぐに意思決定できることを意味します。Akamai では、データやコンピューティングがデジタル体験の劣化をもたらすレイテンシー問題に阻害されないよう、信頼性とスケーラビリティに優れた実装モデルを提供しています。それが最大級の分散型ネットワークプラットフォームである Akamai Intelligent Edge です。開発チームには新たなデジタル体験を作成、変更する能力を、企業にはサーバーレスコンピューティングのメリットをもたらすプラットフォームです。

2020 年 10 月のプラットフォームアップデートでは、EdgeWorkers と Image & Video Manager(IVM)の両方が大幅に強化され、新規マイクロサービスの作成機能とエッジにおける動画・画像配信の管理機能が向上しました。また、Cloudlet アプリケーション管理用 API も更新され、プロビジョニングのシンプル化と展開時間および応答時間の高速化が実現しました。

エッジにおけるマイクロサービス作成機能の強化

サイトやアプリケーションが画一的に構築される時代から複数のマイクロサービスによって作成される時代に移るにつれて、多様なソースからコンテンツを収集、配信する能力の重要性が高まっています。そこで、Akamai では 2020 年 10 月のプラットフォームアップデートにより、エッジにおける開発者向けの Dynamic Content Assembly コーディング機能を拡張し、外部リクエストとレスポンス本文の操作機能を持つマイクロサービスを作成できるようにしました。その結果、エッジにおけるイノベーションが一層強化されます。Akamai のグローバルネットワーク全体で新しいデジタル体験をスピーディーに提供するだけでなく、より少ない手間と高いパフォーマンスでイノベーションを促進できるようになりました。

また、EdgeWorkers のリソース消費とパフォーマンスに関するレポート機能を Akamai Control Center に追加し、そのデータを API コールによって取得できるようにしました。開発者は、EdgeWorkers を使用することで、作成したアプリケーションのパフォーマンスを把握するために必要な可視性を得るだけでなく、コンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)をコードとして管理することができるようになります。

主な機能

  • 外部リクエストとレスポンス本文の操作のサポート:複数の外部リクエストのサポートと HTTP リクエスト本文の変換により、Dynamic Content Assembly が可能に

  • 拡張レポート機能:Akamai Control Center 内にリソース消費およびパフォーマンスのレポート機能が新たに搭載され、リソース消費およびパフォーマンスに関するデータを取得する新 API が登場

  • 新しいコードエディター:Akamai Control Center 内で JavaScript コードの記述と編集が可能に

  • Log Delivery Service(LDS)をサポート:イベントログ機能と LDS の配信のサポートにより、EdgeWorkers JavaScript コーディングのデバッグとトラブルシューティングを支援

  • 安全なトレースヘッダーをサポート:EdgeWorkers 上で JavaScript コードのデバッグとトラブルシューティングを行う開発チームを支援、安全なレスポンスヘッダーを通じてランタイム診断データを提供

  • リソース制限を増加:メモリーと CPU の時間制限を増加し、API オーケストレーションや Dynamic Content Assembly、JSON Web Token(JWT)検証といった複雑なユースケースをサポート

  • マニフェスト操作:エッジで動画ストリーミングコンテンツを最適化し、サーバーサイド広告挿入、コンテンツのパーソナル化、コンテンツ保護機能など幅広いユースケースに対応

エッジでの画像と動画の最適化

IVM は、画像ファイルと動画ファイルを最適化する Akamai のエッジコンピューティング機能を使用した Software as a Service(SaaS)です。エンドユーザーがサイトにアクセスしたときに利用しているハードウェアとソフトウェアの組み合わせに最適化したファイルバージョンを自動的に作成・保存・配信します。最適化したコピーはエンドユーザーに配信され、オリジン側に複数のバージョンを作成し格納する必要はありません。

主な機能

  • 動画最適化ステータス API:動画の最適化プロセス中のステータスの取得と、失敗した動画最適化タスクに関する知見の出力を行う API

  • 新たな動画品質レベル:動画品質レベルが新たに 2 つ追加され、ビジュアル品質と容量圧縮のどちらを優先するか設定可能に

  • Images Dashboard – 品質レベルの配分:新しく搭載された指標カードにより、すべての画像の知覚品質の影響を視覚化

  • Images Dashboard – 最もリクエストされる画像幅:リクエストされた画像幅と実際に配信された画像を分析する際に、新しく搭載された指標カードが効果を発揮。これにより、IVM ポリシーを微調整することが可能

  • ポリシー・ロールアウト・スピード・コントローラー:オリジン側へのリクエスト数を平準化するために、現行ポリシーの変更のロールアウトスピードに関する推奨を提示

  • ポリシーセットの共有化:同一ポリシーセット設定の中で複数のプロパティ全体に同じポリシーを適用できるため、複数のホスト名における管理がシンプル化

  • 動画分析レポート:Akamai プラットフォーム上の動画トラフィックを分析することで、最適化されていない短編動画を特定し、動画最適化によって実現できる可能性のあるコスト節約額を推定

詳細はこちら

EdgeWorkers と IVM の導入によってエンドユーザーに優れたデジタル体験を提供したり、ステップごとのガイドを提供する方法についてまとめたお客様のユースケースで、これらの新機能をさらに詳しく説明しております。

現状:ユーザーが本来享受すべきローカル体験を提供する

地理的な場所に応じて体験をカスタマイズすることは、単なるパーソナル化に留まらず、複雑なデータコンプライアンスの領域に関わってきます。Akamai のお客様は EdgeWorkers の利用によって地域固有のコンテンツを提供するだけでなく、地理ごとに執行されている e プライバシー法の遵守状況を数分で検証し、真のエッジネイティブアプリケーションを生み出しています。その事例をご紹介しましょう。

EdgeWorkers の使用事例:オンライン小売業で高パフォーマンスの個別化されたキャンペーン対応を作成

無数のマーケティングキャンペーンの ROI を把握するためにはきめ細かいデータが必要ですが、そうしたデータを使うとサイトやアプリケーションのパフォーマンス最適化という課題が生まれます。EdgeWorkers の活用により、独自キャンペーンから生成される顧客データを犠牲にすることなく、エッジが持つコンテンツ配信のメリットを最大限に活用している Akamai の顧客事例を紹介します。

EdgeWorkers と GitHub Actions の活用でエッジコンピューティングのワークフローを自動化

GitHub Actions のような継続的な展開自動化ツールを使用することで、開発チームは Akamai ネットワーク内で EdgeWorkers コードの展開をシンプル化することができます。EdgeWorkers ユーザー:GitHub Actions を使用してコード展開の自動ワークフローを生成する手順をご覧ください。

EdgeWorkers の新機能について詳しくは、 EdgeWorkers 開発者ページEdgeWorkers ユーザーガイドをご覧ください。

IVM リソース

Akamai の画像および動画の最新機能について詳しくは、 IVM 開発者ページ最新ドキュメントをご覧ください。 画像と動画の最適化に関する最新リファレンスアーキテクチャをご用意しました。 ビジュアルメディアのワークフローがどのようなものか概説しています。

Edge Live | Adapt では、さらに多くの情報を入手いただけます。 ご登録 いただくと、顧客がこうした改善をどのように活用しているか確認し、詳細な技術解説を参照し、Akamai の今後の方向性について当社の重役から直接聞くことができます。



Gregory Griffiths

執筆者

Gregory Griffiths

October 11, 2020

Gregory Griffiths

執筆者

Gregory Griffiths