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Akamai のクラウドコンピューティング戦略の次なる展開

Tom Leighton

執筆者

Tom Leighton

February 14, 2024

Tom Leighton

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Tom Leighton

Dr. Tom Leighton は 1998 年に Akamai Technologies を共同で設立。Akamai のチーフサイエンティストを経て、2013 年に最高経営責任者(CEO)に就任しました。Akamai は Dr. Leighton の指揮のもとで、設立当初のコンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)から、信頼性が高く不可欠なクラウド配信およびサイバーセキュリティのプラットフォームへと進化を遂げました。今では、世界有数のブランドやエンタープライズの多くが Akamai のプラットフォームでセキュリティを確保しながら独自のデジタル体験を実現しています。

当社の戦略は、コンピューティングや、ストレージ、データベースなどのクラウドサービスをエンドユーザーやデバイス、データソースの近くに配置した、世界で最も分散したプラットフォームを提供する、というものです。

当社は 1 年前、 Akamai Connected Cloudを発表しました。これは、 クラウドコンピューティング、セキュリティ、およびコンテンツ配信のための超分散型のプラットフォームです。Akamai は、クラウドコンピューティング市場に対し、プラットフォームの基盤を主にコアデータセンターに置いているプロバイダーとは根本的に異なるアプローチを採用しています。当社の戦略は、コンピューティングや、ストレージ、データベースなどのクラウドサービスをエンドユーザーやデバイス、データソースの近くに配置した、世界で最も分散したプラットフォームを提供する、というものです。

コアコンピューティング地域の拡充

2023 年、私たちは世界中に 14 の新しい コアコンピューティング 地域を展開し、合計 25 のコアコンピューティング地域を持つに至りました。また、昨年掲げた以下の目標を達成することで、戦略を前進させました。

  • インフラの導入

  • 製品開発

  • パートナーエコシステムの推進

  • 大手エンタープライズのお客様による最初のミッションクリティカルなアプリケーションの導入

  • 自社のアプリケーションをハイパースケーラーから Akamai Connected Cloud へと移行し、大幅なコスト削減を達成

クラウド・コンピューティング・サービスの強化

さらに 2023 年には、オブジェクト・ストレージ・ソリューションのキャパシティを 2 倍に拡大し、リソースやコストの割り当てを予測しながら一貫したパフォーマンスを提供するよう設計された、大規模な商用ワークロード向けのプレミアムインスタンスを追加することで、クラウド・コンピューティング・プラットフォームを強化しました。

これにとどまらず、 Akamai Global Load Balancer が稼働を開始しました。この統合サービスは、トラフィック要求を最適なデータセンターにルーティングし、レイテンシーを最小限に抑え、単一障害点を発生させないよう設計されています。

パートナーシップの強化

また、昨年には クラウド・コンピューティング・パートナー ・プログラムを導入し、当社の Go-to-Market(GTM)アプローチを強化しました。協調型のこのプログラムは、Akamai がコンサルティングレベルでお客様と関わり、その要件や問題点を深く理解し、各パートナーのテクノロジーと Akamai の分散コンピューティングプラットフォームの総合力を活用して、完全なソリューションを提供するための独自モデルです。

すでに、複数の大手 SaaS および PaaS プロバイダー、ならびにクラウドデータおよび処理プラットフォームと提携しています。これまでの順調なペースを保ち、2024 年にはさらに新しいパートナーシップを増やしたいと考えています。

また、世界で最も有名なソーシャル・メディア・プラットフォーム 1 社や、世界で最も有名なソフトウェア企業 2 社など、ミッションクリティカルなアプリケーションを当社のクラウドプラットフォームに移行している大手のお客様からの支持も獲得し始めています。

2023 年末には、世界的な大手メディア調査・分析企業とも契約したほか、トルコ最大の VOD ストリーミング企業である BluTV と契約して、ハイパースケーラーを変更しました。ストリーミングのお客様からは、当社のプラットフォームはシンプルで使いやすく、自動化されており、直感的で、クラウドに依存しないためマルチクラウドへの移行がスムーズで、エグレス(出方向の通信)コストが非常に低く、手頃な価格であり、そのすべてが信用・信頼できるパートナーによって支えられているという評価をいただきました。

自社アプリケーションを Akamai Connected Cloud に移行

2023 年には通期のクラウドコンピューティングによる収益目標である 5 億ドルを上回りましたが、これにとどまらず、自社アプリケーションの一部をハイパースケーラーから Akamai Connected Cloud に移行することにより、大幅なコスト削減を実現しました。Akamai の Bot ManagerEnterprise Application Access ソリューションは、最初に移行されたソリューションの 1 つです。これらの製品は合わせて 1,000 社以上のお客様にご利用いただいており、Akamai の年間収益は 3 億ドルを超えています。

クラウドコンピューティングのエッジへの拡張

しかし、これらはすべて始まりに過ぎません。2024 年現在、クラウド市場を変革する Akamai の複数年戦略の次の段階として、クラウドコンピューティング機能を当社の超分散型 エッジネットワークに組み込むことで、クラウドコンピューティングをエッジまで拡大いたします。

Akamai の新しいイニシアチブ(コードネーム Gecko、Generalized Edge Compute の略)は、自社のクラウドプラットフォームのコンピューティング能力と、エッジが持つ物理的な近さと効率性を組み合わせて、他のどのクラウドプロバイダーよりもユーザーに近い位置にワークロードを配置することを目指しています。

従来のクラウドプロバイダーは、比較的少ないコアデータセンターで仮想マシンやコンテナーをサポートしていました。Gecko は、この機能をエッジの PoP(Points of Presence)にまで拡張するよう設計されており、フルスタックのコンピューティング能力をこれまで提供しづらかった何百もの場所にまで提供します。

エッジネイティブなアプリケーションを構築する開発者を支援

当社のクラウドコンピューティング機能を世界各地にある Akamai のエッジプラットフォームに導入することで、既存の運用ツール、プロセス、および可観測性を活用することが可能になり、開発者は一連のコンピューティング機能全体を改革し、集中型クラウドから分散型エッジまで一貫した体験を提供することができます。現在、このような取り組みを行っている企業は他にありません。

本日発表する最新の実装段階では、Akamai は年内に約 100 都市に、仮想マシンをサポートする汎用クラウド・コンピューティング・リソースを組み込むことを目指します。すでに、ハイパースケーラーが集中して存在していない都市に加え、4 か国に新たに Gecko で構築された新しい拠点を展開しています。これらの初期のロケーションについては、 プレスリリースに記載しています。

その後、コンテナーへのサポートの追加を予定しています。それに続いて、自動化されたワークロードオーケストレーションを追加して、開発者が何百もの分散された場所でアプリケーションを簡単に構築できるようにする予定です。

より良い顧客体験の提供

当社は、一部のエンタープライズのお客様と Gecko の初期トライアルを実施してきました。これらのお客様は、より良い顧客体験を提供し、ユーザーやデバイス、データソースにより近い場所でワークロードを実行することに熱心に取り組んでおられます。トライアルでは Gecko を次のようなタスクに使用してもらい、有益なフィードバックをいただきました。

  • AI 推論

  • 推奨エンジンのためのディープラーニング

  • データ分析

  • マルチプレイヤーゲーミング

  • 銀行取引の高速化

  • E コマースのパーソナライズ

  • トランスコーディングなどの多様なメディア・ワークフロー・アプリケーション

一言で言えば、フルスタックコンピューティングをエッジに移行する Gecko の将来性に、非常に期待しているということです。


私募証券訴訟改革法に関する Akamai の声明

本投稿は、1995 年私募証券訴訟改革法のセーフハーバー条項に基づき、Akamai の将来の業績予想、予測、計画、見通しに関する声明など、歴史的な事実に基づく声明ではない未来の見通しを含んでいます。

市場で受け入れられるようなソリューションを生成するイノベーション投資の失敗、これまでと同じペースでは収益が伸びず費用の増大率を収益よりも抑えることができないといった事象、価格競争やビジネスモデルの変更を含む競争の影響、不確実な経済状況/金融サービス業界の混乱/インフレ/金利の上下動/外国為替相場の変動/証券市場の変動/通貨供給の変動の影響を含むマクロ経済トレンドの影響、ウクライナで進行中の戦争やイスラエルとハマスの戦争による制裁と混乱を含む地政学的な条件や不確実性、継続するサプライチェーンおよび物流のコスト/制約/変化/混乱、サイバー攻撃/データ漏えい/マルウェアを含む製品や IT システムの不具合や混乱、計画通りに得られない買収や再編によるメリット、米国や世界各地の経済/政治/規制条件の変化、重要な人材を獲得および維持する Akamai の能力、新しいサービスまたは機能の開発が遅れた/できない、または開発できた場合でもこのようなサービスと機能が市場で受け入れられない、またはこのようなソリューションが予測通りに動作しないなど、Akamai の年次報告書 Form 10-K や四半期報告書 Form 10- Q などの SEC に関する文書に記載されているその他の要因を含むが、これらに限定されない様々な重要な要因により、これらの将来の見通しに関する記述によって示された情報と Akamai の実際の結果が大幅に異なる可能性があります。

また、本投稿の内容には、投稿時点での Akamai の予測および理念が含まれています。Akamai は、今後発生する事象や開発により、こうした予測や理念が変わると予想しています。ただし、Akamai が今後ある時点で、こうした将来の見通しの記述を更新する可能性がありますが、その保証は明示的に否認します。将来の見通しに関するこれらの記述は、本投稿発表以降の任意の時点における Akamai の予測や理念を示したものであり、依拠することはできないものとします。



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February 14, 2024

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Dr. Tom Leighton は 1998 年に Akamai Technologies を共同で設立。Akamai のチーフサイエンティストを経て、2013 年に最高経営責任者(CEO)に就任しました。Akamai は Dr. Leighton の指揮のもとで、設立当初のコンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)から、信頼性が高く不可欠なクラウド配信およびサイバーセキュリティのプラットフォームへと進化を遂げました。今では、世界有数のブランドやエンタープライズの多くが Akamai のプラットフォームでセキュリティを確保しながら独自のデジタル体験を実現しています。