他と一線を画す Akamai のクラウド戦略
先週、クラウドコンピューティング クラウドコンピューティング、セキュリティ、コンテンツ配信のための超分散型プラットフォーム、Akamai Connected Cloud を発表しました。詳細情報については、 今回の発表をご覧ください。
Akamai は、クラウドコンピューティング市場に対し、プラットフォームの基盤をコアデータセンターのみに置いているプロバイダーとは根本的に異なるアプローチを採用しています。当社の戦略は、コンピューティングや、ストレージ、データベースなどのクラウドサービスをエンドユーザーやエンタープライズのデータセンターの近くに配置した、世界で最も分散したプラットフォームを提供する、というものです。
IDC 社の Research 担当 Vice President である Dave McCarthy 氏は次のように述べています。
クラウドの次の段階では、アプリケーションとデータをお客様に近づけるために、開発者とエンタープライズの発想の転換が求められます。1 つの場所に限定せず、幅広いコンピューティングや地域を想定してワークロードを展開するために、パフォーマンス、スケーリング、コスト、セキュリティに対する業界の見方も根本的に変わります」
IDC 社は、次のようにも述べています。
Akamai は、この取り組みを革新的に進め、まったく新しい方法で Akamai Connected Cloud を構築することで、新しいエキサイティングなテクノロジー時代を切り拓き、エンタープライズが分散型アプリケーションを構築、展開、保護できるように支援する独自のポジションを確立しています」
まさにそのとおりです。分散型アプリケーションには分散型アーキテクチャが必要なのです。
分散型アプリケーションには分散型アーキテクチャが必要
Akamai は、インターネットのエッジにおけるリーダーとして、当社が関わるほぼすべてをスケーリングできます。
コンテンツをスケーリングし、デジタル体験を他でもないユーザーに近づけています。
サイバーセキュリティをスケーリングし、脅威をビジネスや人から遠ざけています。
現在の Akamai には、世界最大規模のエンタープライズを対象にインターネットのスケーリングやセキュリティ強化を行ってきた 25 年の経験があります。そのため、クラウドコンピューティングをスケーリングし、低コストでより優れたパフォーマンスを提供することができます。
Akamai の Cloud Technology Group の責任者である Adam Karon が今回の発表に関する ブログ記事 で説明しているとおり、この点こそが Akamai のお客様が当社に求めていることなのです。
パフォーマンスに優れ、経済的
まだまだ道半ばであるものの、お客様から Akamai のアプローチの価値を実現したいという反応があると励みになります。
ある有名なデジタル・フィットネス・プラットフォームが、もともと大手クラウドプロバイダーと行っていたビジネスを Akamai に移行しました。パフォーマンスを最適化でき、経済的でもあることから、Akamai Connected Cloud を選択したのです。
あるゲーム会社は、分散型サービス妨害(DDoS)攻撃を受け、インターネット・リレー・チャット・サーバーが停止した際、Akamai Connected Cloud に乗り換えてオンライン上に復帰しました。その後、Akamai Connected Cloud を数週間利用し、ピアツーピアのマッチメイキングサーバーも Akamai に移行しました。この会社は、同じようなユースケースを持つ他のゲーミング企業に向けて次のように語っています。
Akamai のクラウド・コンピューティング・ソリューションを選んだのは、簡単ですぐに使用できるからです。Akamai の優れたバックボーンネットワークにより、私たちのグローバルなサーバー間の接続レイヤーは非常に堅牢になりました。Akamai の広範なグローバルネットワークにより、エッジを起点とする配信でレイテンシーを軽減し、ゲーマー体験を改善できます。Akamai を利用していれば、別の選択肢を検討する理由などありません」
Akamai のクラウドコンピューティング、セキュリティ、配信の間の相乗効果
この例からわかるように、Akamai の新たなクラウドコンピューティング事業と、配信およびセキュリティ事業との間には強力な相乗効果があります。当社のクラウド・コンピューティング・ソリューションを独自のエッジプラットフォームに統合することで、エンタープライズのワークロードのパフォーマンスやスケーリングの向上、コスト削減を実現できると確信しています。
大手メディア企業は特に、巨大クラウドプロバイダーの利用が増加していることに大きな懸念を抱いています。データをクラウドストレージから CDN に移して配信する際の料金など、コストが高いだけでなく、クラウドサービスで直接競合する会社への依存度が高まることも不安材料なのです。
実は、Akamai Connected Cloud を最初に採用したエンタープライズ顧客の 1 社は、世界最大のソーシャルメディア企業でした。既存のハイパースケール・クラウド・サービス・プロバイダーに対抗して、数社を試した後で Akamai を選択したとのことです。
ドイツのシステムインテグレーターとして国内大手の放送局やストリーミングサービスと提携している G&L 社の CEO である Alexander Leschinsky 氏は、次のように述べています。
Akamai Connected Cloud と世界中で新たに稼働する分散型サイトは、Akamai の最も愛すべき究極の分散型エッジおよびクラウドプラットフォームと完璧に連携します。G&L は、Akamai を使用することで、信頼性を保ちながら、コストを抑えて、容易にカスタム・マルチクラウド・メディア・スタックを拡張し、クライアントにこの上ない価値をもたらしています」
壮大なクラウドコンピューティング・インフラの構築
世界中のより多くのお客様に価値を提供するため、今年は壮大なクラウドコンピューティング・インフラの構築に力を注ぎます。
Akamai Connected Cloud では現在、2022 年に Linode から取得した 11 のコアデータセンターと Akamai の 4,100 のエッジコンピューティング拠点をリンクしています。また、さらに 14 のエンタープライズ規模のコアデータセンターを構築しており、今後数か月のうちに少なくとも 3 か所は稼働すると思われます。
今年後半には、新しい仮想プライベートクラウド機能に加え、 50 以上の分散型クラウドコンピューティング・サイトのうちの最初の 1 つも利用可能になる予定です。
分散型サイトにより、クラウドコンピューティングと世界中のエンドユーザーの距離が縮まり、Akamai Connected Cloud のパフォーマンス上のメリットがさらに強化されます。
また、Akamai Connected Cloud に関連する開発、導入、サポート、市場投入に向けた取り組みに多くの時間を費やせるよう、当社社員の約 10% の職務も見直しています。
私たちが Akamai Connected Cloud に対し、このような野心的な投資を行っているのは、市場でのニーズが高く、お客様や株主の方々に大きな価値をもたらすことができると確信しているためです。
2023 年には、クラウドコンピューティングから 5 億ドル近い収益が得られると予測しています。また、今年の投資で得る新機能やキャパシティはミッションクリティカルなエンタープライズワークロードをサポートするために使用されるため、2024 年以降、収益が増大すると考えられます。
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Akamai の戦略に対するさまざまな見解が、公開されている以下の業界誌のレポートにも掲載されています。ぜひ、ご覧ください。
Akamai、Connected Cloud プラットフォームでクラウド・インフラ・サービスに進出
SiliconANGLE、2023 年 2 月 14 日
ハイパースケーラーの間に分け入る Akamai Connected Cloud
SDxCentral、2023 年 2 月 14 日
TechCrunch、2023 年 2 月 14 日