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Akamaiは検討時からサポートが手厚く、自社に最適なセキュリティ対策を導入しやすいと感じました。高品質なサポートに支えられたおかげで導入・運用も安心して推進でき、弥生シリーズの安全レベルを大幅に高めることができたと実感しています
石井智之氏 弥生株式会社 管理本部 人事総務部 マネジャー
会計データを攻撃から守る高品質なセキュリティサービスの重要性
弥生株式会社(以下「弥生」)は、「弥生会計」や「やよいの青色申告」など、中小企業や個人事業主など人的リソースが限られているスモールビジネス事業者の会計業務や関連業務の効率化を支援するためのツールやサービスを提供している。2014年にクラウド申告ソフト「やよいの白色申告 オンライン」をリリースした後、デスクトップ版ソフトウェアとクラウドサービスの両軸でサービスを展開。2023年には新ブランドとして「弥生 Next」を発表。クラウドサービスのさらなる拡大に取り組んでいる
「私たちの歴史は古く、多数のお客さまのフィードバックを製品やサービスに生かしてきました。おかげさまで2023年9月には登録ユーザー数は310万を突破し、個人事業主向け会計ソフトでシェアNo.1という調査結果も得られています。デスクトップ版の根強い需要にこたえながらも、近年のクラウド志向を鑑みて将来におけるさらなるクラウド活用に向けてサービス強化に努めたいと考えています」と、弥生 管理本部 人事総務部 マネジャーの石井智之氏は述べている。
サービスのクラウド化を積極的に推進してきた弥生では、セキュリティ強化が課題となっていた。「弥生シリーズで管理されているデータは、会計などに関わる非常にセンシティブな情報が中心です。またクラウド会計ツールでは、金融機関が提供するAPI連携機能が重要な要素となりますが、その利用にあたり厳密なセキュリティ対策を取ることを金融機関から求められます。そのため脆弱性の検査やライブラリのスキャンなど開発段階での安全性確保と同時に、WAF(Web Application Firewall)のような攻撃の矢面に立ってデータを守る仕組みの構築・運用を図ってきました」と、開発本部 情報システム部 テクニカルリーダー 伊藤太亮氏は述べる。
しかし、弥生シリーズのユーザーが増えて利用形態も多様化していくにしたがって、十分なサービス強化を図ることができないのでは、という懸念が増大していった。特に同社のユーザーの多くを占める個人事業主などは、勤務時間帯が多様で、通常のビジネスタイム以外に帳簿整理などを行うケースも多く、24時間365日のシステム稼働が欠かせない。しかしそれまで利用していたWAFでは、稼働率やサポートサービスに難があり、より高品質なセキュリティを提供できるサービスへの移行が望まれていた。
高品質な総合サービスでセキュリティレベルを底上げ
WAFの見直しに関して、もともと弥生では Akamai のCDNをソフトウェアのアップデート配信などに活用していたこともあって、Akamai が提供するWAF/DDoS対策Kona Site Defender(現 App & API Protector) に注目した。
「Akamaiには、以前から親身になってサポートしてくれたという信頼感がありました。WAFの導入検討に際しても、詳しくサービスの特徴を解説してくれたおかげで、弥生のサービスに適しているかどうかを判断できました。運用面でも優れた可用性を提供していただいており、AkamaiのWAFであれば、すべてのお客さまが安心して利用できる環境を用意できると考えました」と、開発本部 情報システム部 プロジェクトマネジャー 中島隆文氏は述べている。
Kona Site Defenderを導入した弥生では、セキュリティ事情の変化に対応して、さらなる強化策が必要と考えていた。そこで同社は、統合ログイン環境である弥生IDへのBOT攻撃による不正ログイン試行を防ぐ Bot Manager Premier や、クライアントサイドでスクリプトを悪用してエンドユーザーデータの窃取を狙うWebスキミング攻撃を防ぐ Client-Side Protection & Compliance を、順次導入している。
「さまざまなセキュリティ対策ツールを多様なベンダーが提供していますが、バラバラに導入すると運用しにくく、セキュリティレベルを保つのが困難になるという欠点があります。Webセキュリティ全般を確かな技術力とサポートでカバーする、AkamaiのWebアプリケーションセキュリティポートフォリオに統一することで、運用性も安全性も高められ、管理負荷も軽減できると考えています。当社はさまざまなアプリケーションを運用していますが、できる限りAkamai の高度なWebセキュリティを適用することで、セキュリティレベルの標準化を図りたいと考えています。その点で、Akamaiの総合的なサービスが一助となっています」と、開発本部 情報システム部 エンジニアの辻󠄀野健太郎は評価する。
現在は、Kona Site Defenderから、Webアプリケーションと、APIの保護と攻撃検知能力が向上した App & API Protector へとアップグレードを終え、アプリケーションごとにWAFを導入・運用していた体制から情報システム部での統合的な運用へ転換を進めている。アプリケーションをつなぐ統合ログイン環境、弥生IDへの不正ログインBOT対策も目に見える成果をあげている。
「Bot Manager Premier は検知精度を上げるための継続的なチューニングが重要な要素になります。そのため、導入当初は自社の環境に最適化しようと試行錯誤を繰り返しました。しかしAkamaiは非常に手厚いサポートを提供してくれて、大きな課題はもちろん、ちょっとした質問にもスピーディかつ的確に答えてくれました。Akamaiのサービスは、いままで見えていなかった潜在的なセキュリティリスクや攻撃を確実に可視化できることが特徴の1つです。経営者やビジネス部門への説明に際し、セキュリティ対策の効果をはっきり示すことができる点も大きなメリットだと感じています」(伊藤氏)
伊藤氏らは、提供している各種のアプリケーションや、連携するスマホアプリで利用するAPI などのセキュリティレベルを横断的に底上げすると共に、各サービスの特製や要望に柔軟に対応して強固なセキュリティのしくみを整備していきたい意向である。
多彩なサービスの安全性向上につながる親身なサポート
弥生は、歴史ある会計ツールの開発会社として知られていたが、いまやクラウドサービス/SaaS事業者へと舵を切っている。バックオフィス業務や事業支援に関わる各種のサービスを提供し、スモールビジネス事業者のさまざまなニーズに応えられる多角的な総合サービスの展開が同社の目指す姿だ。そうした将来に対して石井氏は、「SaaSとしてサービスを提供するにあたって、サービスの強化はもちろんですが、セキュリティ投資をおろそかにすることはできません」と強調し、そのサポート役としてAkamaiの働きに期待している。
「弥生シリーズは非常に多くのユーザーを抱えており、その総数と比較して小規模な組織で、大量のデータを保護しなければなりません。また、脅威は極めて急速に変化・発展しており、その問題へスピーディかつ確実に対応できるような対策も必要です。Akamaiには、これまでどおり高品質なサービスと手厚いサポートによって新しい問題へ対処できる力を提供していただくと共に、権限の委譲や管理の自動化など運用負荷を軽減する付加価値の強化にも期待したいと思います」(石井氏)
弥生株式会社
スモールビジネスの事業の立ち上げと発展の過程で生まれるさまざまな課題に応える「事業コンシェルジュ」をビジョンとする企業。会計・商取引・給与計算などのバックオフィス業務を支援するソフトウェア「弥生シリーズ(クラウドサービス/デスクトップソフト)」と、起業や資金調達などを支援する「事業支援サービス」の開発・販売・サポートを提供している。代表的な製品・サービスである「弥生シリーズ」は登録ユーザー数 310万を超え、多くのユーザーの支持を得ている。
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