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ウクライナの国家特殊通信情報保護局(State Service of Special Communication and Information Protection、SSSCIP)は、平時と戦時の両方において、国の指導者と主要な政府機関に信頼性の高い安全な通信を提供する組織です。その多くの機能の中には、政府の通信の保護、情報保護、サイバー防御があります。ロシアによるウクライナ侵攻と 2022 年 2 月からの継続的な紛争の激化を受け、Akamai は中間パートナーである Datagroup を介して SSSCIP に積極的にサイバーセキュリティサポートを提供しました。
Akamai は善意の活動として、2022 年 3 月より 20 の政府機関の Web リソースを保護しました。最も攻撃を受けたサイトは president.gov.uaであり、Akamai はこのサイトで数え切れないほどの Web アプリケーション攻撃と大量の DDoS を観測しました。攻撃のピーク時には、1 秒あたり 100 万件もの悪性リクエストが発生しました。この間、Akamai はウクライナ政府の Web リソースの多くを稼働させ続けることに貢献しました。また、公式の Web リソースを侵害し、国内の士気に悪影響を及ぼし得るディープフェイクを拡散するという脅威もあり、特に本格的な戦争が始まってから最初の数か月には顕著でした。SSSCIP では、このような悪性の攻撃を防止するために、最新のサイバーセキュリティソリューションを導入することが不可欠でした。
このような混乱時には迅速かつ容易に対応する能力が最も重要であり、特に 1 日限定のキャンペーンの成否を分ける可能性があります。2022 年 5 月には、郵便公社である Ukrposhta が切手をオンラインで販売し、ウクライナ軍の資金を調達するための全国的な 1 日限定キャンペーンを実施しました。従来の DDoS 対策ソリューションではサーバーの負荷と同時サイバー攻撃に対処できませんでしたが、SSSCIP は 1.5 時間の間に Akamai のソリューションを完全に統合し、キャンペーンを復旧しました。Akamai は、ウクライナのインフラをデジタルドメインで問題なく稼働させる上で重要な役割を担う SSSCIP を継続してサポートしてきました。
SSSCIP の Chief Digital Transformation Officer である Victor Zhora 氏は、Akamai とのコラボレーションについて次のように述べています。「Akamai のチームは柔軟性が高く、行動が迅速でした。彼らは私たちと協力しながら、政府機関の重要な部分を保護し、ひいてはウクライナの人々を守るための支援をすることに対して、揺るぎないコミットメントを示しました。昨年 10 月から Akamai と正式に提携し、強固に保護された状態を維持できるようになったことを嬉しく思います」
Akamai のウクライナ & MEA 担当 Senior Inside Sales Representative である Daniil Polovyi は、次のように述べています。「SSSCIP とのコラボレーションには心を動かされました。私自身、一人のウクライナ人としてデジタルの最前線で自国を守るための支援を行えることに恵まれていると感じると同時に、恐縮しています。Akamai はウクライナと団結し、ウクライナがサイバー戦争に勝利できるようサイバー専門家の専任チームによる粘り強い支援を提供し続けます」